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熊本県の小国町の地熱に関する実地調査

2012年12月16-17日 熊本県小国町にて,上地くん,PD小野さんと三人で,地熱発電事業の事例(過去に計画された事例)について調査しました.地域住民や町役場などを対象にインタビューし、地熱開発の経緯や地熱資源の活用について実地調査しました.

 

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(上)地域住民や町役場の方々へのインタビュー.賛成,反対さまざまな意見があり地域の意向は一枚岩ではないので,両者から話を聞くことが大切.インタビューを重ねていくことで,少しずつですが全体像が見えてきます.

 

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(上)このあたりは地熱資源が豊富で,岳の湯(たけのゆ)の一帯は蒸気で包まれていた.外を歩くと視界は良くないものの,独特の匂いと蒸気が立ち込めていて,温泉地特有の風情を醸し出している.

 

 

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(上)この地域では地熱資源がさまざまな形で利用されている.左上は,木材を乾燥させる施設.右上は日帰り温泉の看板で,この坂道には,冬場の融雪装置として,地熱利用のお湯の管が二本埋設されている.裸足で歩くとほのかに温かい?

 

 

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(上)温泉による利用はもちろんですが,地獄料理と呼ばれる,地熱による蒸気を利用した料理もあります.

 

この地域で地熱発電所の建設が計画されたのは数十年前で,事業者は2002年に事業実施を取りやめた.さまざまな経緯があったようですが,最大のネックは土地取得のために必要な地権者全員の合意が取れなかったこと.借地であれば事業が進んだ可能性もあったわけですが,初期投資が莫大になる地熱開発の場合,長期的な施設運用を前提に,土地を取得した上で事業を進めたいという事業者の考えがあったのかもしれません.

 

事業の経緯は,上地くんの修士論文で詳しくまとめられています(現在,論文投稿準備中).

 

FITが導入されたことによって,どのような変化が起こるか,今後の動向を注視していきたいですね.